骨のヒビは放置するとどうなるの?部位別にみる放置の影響と症状とは。


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骨のヒビは骨の連続性が完全に断たれた完全骨折とは違うため、放置をしても問題がないと考える人も少なくはないでしょうか?

ここでは骨のヒビを放置するとどうなるのか、部位別に見る放置の影響とそれぞれの症状、疑問集にわかりやすくお答えしていきたいと思います。

関連記事として、骨折の種類について詳しくはこちら。

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院長:伊藤良太
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骨のヒビを放置するとどうなるの?

骨のヒビを放置するとどうなるのでしょうか?

ここでは部位別に骨のヒビを放置した際のリスクや症状、影響について見ていきましょう。

足や手の指

足や手の指の骨は比較的小さい骨でも、ヒビを放置してしまうと、

などの症状や影響が出ます。

足や手の指の骨のヒビが軽度の場合は強い痛みや皮下出血が起こりにくいケースもありますが、数ミリに及ぶヒビでは日常生活でも痛みが出るため、作業や運動が困難でしょう。

足や手の指に関する骨折についてはこちら、

足の小指の骨折の見分け方とは?原因と早く治す方法を解説します。

突き指と骨折の見分け方!症状の違いや治療期間の目安を解説。

手の甲

手の甲の骨のヒビには、

といった症状が出ます。

手の甲で代表的な骨折は【ボクサー骨折】です。

詳しくはこちらをご覧ください。

ボクサー骨折とは?原因や症状、よくある疑問アレコレにお答えします!

手首

手首の骨のヒビには、以下のような症状が出るでしょう。

手首の骨にヒビが生じると、手首を通る筋肉の動きにより物を掴む動作が難しくなり、同時に指先のしびれが併発することも。

手首の骨折で代表的なのが【コーレス骨折】です。

こちらをご覧ください。

コーレス骨折(橈骨遠位端骨折)とは?原因や症状、分類について解説。

肋骨

肋骨のヒビには、

といった症状があるでしょう。

肋骨のヒビの場合、痛みの程度にもよりますが、本人がヒビだと思っていても検査や治療・施術を受けないケースも珍しくなく、その理由として「生活には支障がない」からです。

同時に肋骨骨折に気づかないことも。

詳しくはこちらをご覧ください。

肋骨骨折が気づかないことはあるの?気づかない主な理由とは?

腰の骨のヒビには、次のような症状や影響があります。

腰の骨は比較的大きな骨となっているため、ヒビが生じると神経障害や下半身全体の痛みやしびれが出てしまうケースも稀にあるでしょう。

腰の骨のヒビは主に、疲労骨折により生じます。

詳しくはこちらをご覧ください。

腰の疲労骨折(腰椎分離症)の原因・症状は?セルフチェックと予防法を解説

足首

足首の骨にヒビが入ると、

といった症状が出るでしょう。

ヒビの程度にもよりますが、患者さんは普通に歩行して来院するケースもよくあり、1ミリ以下のヒビであれば気づかずに運動する方もいらっしゃいます。

足首の骨にヒビが生じるケースのほとんどは足首捻挫によるもので、その中でも起きやすいのが【剥離骨折】です。

足首捻挫による剥離骨折についてはこちら。

足首の剥離骨折で行うリハビリとは?早く治す方法と疑問にお答えします

骨のヒビは放置してもいいの?

はたして、骨のヒビは放置してもいいのでしょうか?

生じた部位によっては押さないと痛みが出ないケースもあるため、症状に気づけず放置してしまうこともめずらしくはありません。

ですが骨にヒビはある状態でスポーツや転倒、事故などで衝撃を受けると、ヒビの弱い部分から完全骨折になってしまうリスクを抱えていることになります。

「押すと痛いけど、動けるし、腫れもない」というケースを除いては必ず患部を超音波で確認すべきでしょう。

「なぜレントゲンではなく超音波なのか?」というご質問ですが、超音波の方が1ミリ以下のヒビも見えるからです。

「動くと痛くないけど、押すと痛い」場合には、実は骨にヒビが入っていた…なんてこともあります。

骨にヒビが入った時の症状

骨にヒビが入った時の症状は部位別に違いがありますが、主に以下のような症状が出やすくなります。

1ミリ以上のヒビでは何もしていない状態でもズキズキ・じんじんと脈打つような痛みを感じるでしょう。

大きい骨(太ももや腕)では特にズキズキ・じんじんと感じます。

骨にヒビが入った時の疑問集

ここからは、骨にヒビが入った時の疑問集にわかりやすくお答えしていきます。

放置しても治るの?

骨のヒビは軽度の場合は時間の経過とともに治りますが、大腿骨や腕の骨の場合にはヒビでもズキズキ・じんじんと痛いを感じるでしょう。

そのような場合には痛みがあ理、日常生活にも支障をきたすため、放置することはないと思います。

そのほかの部位では痛くてもスポーツをしなければ、放置していても治ります。

ただ、痛みや腫れが引く期間は通常より確実に長くなるでしょう。

早く治す方法は?

骨のヒビを早く治すためには、

などなど。

詳しくはこちらをご覧ください。

骨を早く治す時に行うべきことを網羅しています。

手や足の骨折を早く治す方法は?骨の回復を早める秘訣を教えます

骨にヒビがあっても腫れないことはあるの?

骨のヒビは、骨の連続性が完全に断たれた完全骨折とは違い、骨折面にはズレのない状態のため、程度や部位によって患部に腫れが見れられないことがあります。

肋骨などでは痛みはありながらも、内出血や腫れがないこともしばしば。

そのため気づきにくい部位でもあるでしょう。

肋骨に関する関連記事はこちら。

肋骨骨折放置のリスクと対処法を詳しく解説!

骨にヒビがあっても歩けるの?

足の骨折で骨の連続性が失われ、ずれているような場合は腫れや痛みが強く出るため、動けない・歩けないケースがほとんどです。

もし足の骨、例えば指や甲、足首にヒビがあっても、完全骨折に比べると腫れや痛みが軽度となるため、歩けることが多くあります。

ヒビでも1ミリ以上あると歩行が困難なこともあり、歩ける歩けないで患部の状態を判断するのは難しく、必ず超音波での確認をすべきでしょう。

骨にヒビがあっても湿布だけの対処でいいの?

湿布は骨のヒビによる痛みを軽減するには有効ですが、早く治すには同時に固定も必要です。

そして腫れているから冷たい湿布を貼る方もいらっしゃいますが、逆効果の場合も。

冷たい湿布を貼るのは痛めた日から長くても五日間くらいです。

五日目以降は温めたほうが早く患部の修復が行われ、痛みも軽減していくでしょう。

骨にヒビは治るまでどのくらい?

骨のヒビが治るまでの期間は

などによって様々です。

痛みが取れるまではおおよそ早くて1週間、長くても3週間ほどになるでしょう。

骨のヒビを早く治すにはこちらをご覧ください。

手や足の骨折を早く治す方法は?骨の回復を早める秘訣を教えます

【まとめ】骨のヒビの放置について

本記事では骨のヒビの放置について、部位別のリスクや症状、疑問集にお答えしてきました。

骨のヒビは、部位によっては長期間にわたって痛みが続くため、適切な対処をしてほしいと思います。

スポーツや事故、転倒などで骨に衝撃を受けた場合には、些細な痛みや腫れでも早めに治療・施術を受けるようにしましょう。


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