サッカーで起きる怪我ランキングとは?予防法と対処法を解説。


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サッカーは幅広い年代の男性、女性にも人気のスポーツですが、競技の特性上どうしても怪我は起こってしまいます。

今回はサッカーで起きる怪我ランキングの他、怪我が起きる理由や逆に怪我をしにくい選手との違い、予防法や対処法について理解していただければ幸いです。

院長:伊藤良太
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サッカーで起きるケガランキング

サッカーで起きる怪我ランキングにはどのようなものがあるのでしょうか。

サッカーで起きやすい怪我がわかれば対策もしやすくなりますので、是非ともご覧ください。

足関節捻挫

足関節捻挫は、サッカーではもっとも起きやすい怪我で

などが原因で起きます。

通常よく起こる足関節捻挫は捻った際に外側の靭帯が引っ張られ、一部断裂または完全断裂を起こし、外くるぶしに腫れや痛みが出るため、すぐに気づく怪我です。

足関節捻挫について詳しくは、こちらを必ずご覧ください。

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オスグッド・シュラッター病

オスグッド・シュラッター病は、オーバーユース(使い過ぎ)によって小学校の高学年から中学生に特に多いスポーツ障害です。

成長期は骨の成長が著しいものの、筋や腱は骨の成長と同時には伸びないため、サッカーの動作で多いジャンプやダッシュ・急停止の繰り返しにより負担がかかります。

腿四頭筋から繋がる膝蓋腱がすねの部分を引っ張り、痛みや熱感、腫れなどの症状が膝のお皿の下に起きるのです。

オスグッド・シュラッター病について詳しくはこちらをご覧ください。

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疲労骨折

サッカーによる疲労骨折は、通常の大きな外力が加わって起こる骨折とは異なっていて、ダッシュやジャンプなどの動作により骨の同じ部分に繰り返し負荷がかかり、最終的には骨組織が損傷した状態になります。

いわば「金属疲労」と同じ原理で起き、疲労骨折の場合は使い過ぎが原因です。

サッカーにおける疲労骨折は、

など、上から起きやすい疲労骨折と言って良いでしょう。

疲労骨折はサッカーをした後に軽度の痛みを感じる程度の症状ですが、適切な処置をしないと痛みが長く続き、プレー継続の支障になるケースがあります。

疲労骨折について詳しくはこちらをご覧ください。

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肉離れ

サッカーで起きやすい肉離れは、筋肉が限界を超えて急激に伸ばされることが主な原因となり、太ももやふくらはぎに多く見られます。

肉離れが起きる原因は疲労だけでなく、症状も軽度から重度までさまざまです。

甘くみてしまうと1ヶ月を超えても症状がなくならない場合も…

肉離れについてはこちらをご覧ください。

肉離れの治療期間は?症状別に治るまでの期間や早く治すコツをご紹介。

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グロインペイン症候群

サッカーでの発生率が高いと言われているグロインペイン症候群、オーバーユース(使い過ぎ)によって、

に過度なストレスが繰り返しかかるスポーツ傷害のことをいいます。

グロインペイン症候群は一度発生すると慢性化しやすいため、股関節まわりの定期的なストレッチやトレーニングが推奨されています。

グロインペイン症候群についてはこちら。

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サッカーでケガが起きる理由

サッカーでケガが起きる理由はさまざまです。

ここではサッカーでケガが起こる原因についてそれぞれ見ていきましょう。

練習時間と質

サッカーの練習時間と質は、

によって異なります。

練習時間と質が、目標や自分自身の運動能力、年代や体型に合っていないと、負荷がかかりすぎてしまうため怪我の発生率は一段と高くなるでしょう。

ですが練習の質が低くても、ダラダラと練習時間が長いのも同様に怪我のリスクは高くなります。

《練習時間は短く、質は高く》が理想ではありますが、年代によっては難しいため、指導者の理解と選手を見る目(観察力)が怪我のリスクを下げると言っても過言ではないでしょう。

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環境や道具

サッカーにおける怪我の理由としては、環境や道具もその理由のひとつです。

例としては

などです。

これらの原因はサッカーをする以前の問題であり、同時に解決できることでもあります。

指導者は時代と共に常に学ぶ姿勢を持ち、運営母体(学校やクラブ)などが連携して解決すべきものでしょう。

水分補給についてはこちら。

夏場の時期の水分補給について。

個人差(体格差)

サッカーで怪我が起きやすい理由には、個人差(体格差)は大きく関係するため注意と観察力が必要です。

時に小学生高学年から中学生の年代では、成長期における体格や筋力差はパフォーマンスでは著しい差となって現れます。

成長期がまだ始まっていない選手と成長期が終わりそうな選手が一緒のメニューや強度を行ったらどうでしょうか。

答えは明らかです。

そのためにも指導者と選手が対話を怠らず、追い込む練習への理解やその意味、練習の強度の調節がとても重要になります。

指導者からの一方的な指導はすでに時代遅れですので、対話の出来る指導者が理想的ですね。

体格差に関する関連記事はこちら。

身長を伸ばすためにできること。

コンディショニング

サッカーの怪我は、その日のコンディショニングにも深い関係があります。

サッカーを行う前の準備運動や寝不足、日頃のトレーニングなどがおろそかになっていると、サッカー時によくある相手との接触やダッシュ、急停止の際にケガが起こりやすくなるでしょう。

逆に、日常的にサッカーを行うためのコンディショニングづくりがしっかりしていると、例えば

などを日頃より行っていると身体の良い状態が維持できるため、怪我のリスクが軽減できるでしょう。

練習前後に必ずと言って良いほど行うストレッチを、より効果的に行う方法はこちら。

間違ったストレッチをしないために、知っておくべきこととは?

受け身

受け身が上手にできないと手首の骨折や膝、足首捻挫をしてしまうリスクが格段に上がります。

プロサッカーや国の代表の試合を観て「なんであんなに簡単に転ぶの?」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?

プロの選手が踏ん張らないで転ぶ理由には《怪我の回避》があるのです。

転びそうになった時、無理な体勢で手を付いたり、脚で踏ん張ったりすると重力+慣性の法則の力+自体重が加わり、通常より何倍の筋力を要します。

すると、転んだ際の負荷に耐えきれずに骨折をしたり、関節を捻って靭帯を損傷してしまうのです。

スノーボードでも初心者の方が受け身から練習するのも、怪我の予防のためなのはご存知でしょうか?

これからサッカーを観る際には「プロなのにすぐ転ぶ」なんて言わないでくださいね!

転んだ時によく起こる手首の骨折についてはこちら。

コーレス骨折(橈骨遠位端骨折)とは?原因や症状、分類について解説。

サッカーにおける怪我について

サッカーにおける怪我について、残念ながら怪我が多い選手と少ない選手がいます。

そのような理由には何があるのでしょうか。

それぞれ見ていきましょう。

ケガが多い選手の理由

ケガが多い選手の理由には

などがあげられます。

ひとつ目のコンディション不足は対策することで解決できますが、身体の使い方や受け身の取り方は指導者が丁寧に伝えていく必要があります。

身体の使い方に関しては、その競技にあった練習メニューと動きの確認を行い、自分の身体がうまく使いこなせていな場合には全体練習の他に個別練習も必要でしょう。

中にはアクセルかブレーキのどちらかをいつも使っている選手もいて、そのような選手は力の出力が0か100なので、自分の身体を痛めてしまうことや、止まりきれずに相手に怪我を負わせてしまうケースも珍しくありません。

一人一人にあった指導ができれば理想的なのですが…

ケガが少ない選手の理由

一方、怪我が少ない選手の特徴は、

一番は身体の使い方が上手な選手は怪我のリスクが低い上に、競技のパフォーマンスも高いです。

身体の動きが理にかなっているのですから当然のことでしょう。

受け身が上手の場合、自分の身体にかかった力を、力で受けることなく受け流せるため筋肉や関節系の怪我のリスクも低くなります。

最後の「頑張り過ぎない動き」に関しては追い込み過ぎない、無理な負荷をかけ続けないという意味です。

自分の身体にかける負荷の緩急が上手、と言っても良いでしょう。

サッカーのケガの予防法

サッカーでのケガを予防するためには、これまで挙げてきた

などを常に心がける必要があります。

指導者は練習をさせるのではなく、選手に考えさせながら、そして一緒に考えながら行い、同時に怪我をしないよう選手を守る役割もあります。

一方的な指導ではなく《一緒に考えながら練習をして、チームを作り上げていく》とより良いチームづくりとなるでしょう。

ただ予防法として挙げたもの全てを意識して行っても、相手との接触による怪我は防ぎきれないこともあるので、あらかじめお見知り置きください。

サッカーのケガの対処法

サッカーでケガをしてしまった場合は、以下のRICE処置が基本となります。

RICE処置を行ったら、早めに検査や治療、施術を受けるようにしましょう。

捻挫や打撲の際には必ず行っていただきたい対処法ですので、是非ともこちらをご覧ください。

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【まとめ】サッカーのケガについて 

本記事ではサッカーで起きるケガのランキングの他に、ケガが起きる理由や逆に怪我をしにくい選手との違い、予防法・対処法についてお伝えしてきました。

サッカーでケガのリスクを抑え、安心安全にプレイを楽しむことができるよう、いつも以上にコンディション作りや設備環境の見直し改善を心がけていただければ幸いです。


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