骨折による腫れ。腫れが引かない原因と骨折後の経過、疑問にお答えします


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骨折を起こしてしまうと、骨の連続性が一部、または完全に断たれた状態のため、さまざまな症状が出てきます。

特に骨折後の腫れは外見的にも直接に見えることで跡が残ってしまうのではないかと不安に感じることもあるでしょう。

ここでは骨折後に起こる腫れの原因や症状、腫れの経過などについてわかりやすくお伝えしていきたいと思います

骨折についてはこちらをご覧ください。

骨折の種類について。性状や分類、原因や治療法などをお伝えします

院長:伊藤良太
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骨折すると腫れる原因

骨折すると腫れる原因には

が骨折による衝撃で損傷し、同時にすぐに骨折を修復しようと細胞の活性化によって患部には腫れが生じます。

骨折による組織の損傷と、すぐに身体の修復反応が同時に起こるため、腫れが大きくなり、患部には熱感も起きるのです。

骨折の部位や状態にはよりますが、すぐにアイシングで患部を冷やすことをお勧めします。

アイシングについてはこちら。

アイシングを効果的にする方法、時間と回数、やりすぎない為の注意点

骨折で「腫れる」以外の症状

骨折で「腫れる」以外の症状も見ていきましょう。

痛み方

骨折の特徴的な痛み方は、その場所に心臓があるかのように「ズキンズキン」「ジンジン」と脈打つような痛みで、他にも重苦しい痛みを感じるケースもあります。

足首の数ミリの剥離骨折でも脈を打つような痛みを感じるため、その場ですぐに普通の状態ではないと感じるでしょう。

骨折部位での圧痛は、転位がない場合(骨折部位が離れていない状態)でも強く感じ転位がある場合の骨折はさらに顕著に感じます。

骨折後は痛み方以外にも、

などの症状も併発して起こるでしょう。

足首の剥離骨折についてはこちら。

足首の剥離骨折で行うリハビリとは?早く治す方法と疑問にお答えします

見た目

骨折後の患部の見た目には

が見られる場合も。

骨折と同時に骨の転移(骨折面が離れていること)が起きていると、関節ではないところで曲がっていたり、受傷後すぐから腫れが発生して、翌日から翌々日にかけて大きな腫れを形成するでしょう。

腫れとともに内出血も起き、骨折部位によっては内出血が患部よりも下に出るケースもあります。

そして皮下の内出血は、時間の経過とともに骨折した部位から離れたところにまで広範囲に広がるでしょう。

内出血について詳しくはこちらをご覧ください。

内出血の対処法と身体からの危険なメッセージの見分け方をご紹介!

そのほかの症状

腫れや見た目の変形、内出血に加えて下記の症状も出てきます。

太ももやすね、腕の骨が骨折すると上記の症状は出やすく、加えて交通事故などで同時に何箇所も骨折するとさらに出やすくなる傾向です。

機能障害とは患部が動かせないものも含めて、周辺筋肉が鈍麻状態になったり、患者さん自身の防御反応による筋肉の硬直などになります。

ショック症状とは【化学的・物理的・精神的な刺激により、神経系が著しく興奮、または機能の低下を招く症状】です。

患部の見た目や感じている症状にビックリしたり、引いてしまった状態と言って良いでしょう。

軋轢音とは、骨折面同士が擦れることで生じる音のことで、実際には大きく聞こえるものではなく、患部に触れるとわずかに感じる程度のものです。

発熱は骨折後数時間後に37〜38℃に起こるもので、吸収熱とも言い、数日で平熱に戻ります。

骨折の中でも特にひどい「粉砕骨折」についてはこちら。

粉砕骨折とは。原因や症状、治るまでの目安を部位別に解説します。

骨折後の腫れの経過

骨折後の腫れ経過は、どのようなものなのでしょうか。

ここでは骨折後の腫れの経過を見ていきましょう。

骨折の全治期間に関する記事はこちら。

肘の剥離骨折について。原因や全治期間、ならないためにできること。

 1ヶ月

骨折後、1ヶ月頃の腫れは、

となるでしょう。

1ヶ月後の経過は部位や状態により大きく違い、小さい骨の骨折やヒビでは何事もなかったような状態にまで戻っているケースも珍しくありません。

4ヶ月

4ヶ月もかかる骨折となるとすねや太もも、太ももの付け根の骨折に限定され、かなり重傷の骨折です。

腫れはかなり治まり、見た目も以前のようなくらいまで戻っていることでしょう。

ただ、骨折の程度は重傷のため、手術、または術後の影響により腫れは残っているケースもあります。

同時に動かさないために、むくみもあることでしょう。

むくみに関する記事はこちら。

産後の足のむくみ(浮腫)を解消!原因に応じた対処法【7選】をご紹介!

治りかけ

骨折の治りかけは、もともとの骨の組織にまで回復しているため、皮膚に目立つ腫れや赤みはほぼなくなっています。

ただ、リハビリを適切に行わないとむくみが残ってしまいますので、

といったストレッチやトレーニング、リハビリなどを積極的に行うようにしましょう。

リハビリについてはこちら。

リハビリの目的や分野とは?意味あるものにするためのポイントを解説!

ギプス取れた後

ギプスが取れた後の状態は、ギプスの固定によって皮膚が圧迫されたり、血流が一時的に制限された状態だったため、赤みやしびれ、熱感などがみられることも。

ギプスによる固定を行う際には、一部分のみに圧がかからないよう、均等の圧力をかけていくことが赤みやしびれを予防するポイントになります。

ただ、ギプスが取れた後の皮膚の状態は一時的なものでもあり日数の経過とともに本来の血色や弾力に戻っていく傾向ですの。

骨折後の腫れが引かない原因

骨折後の皮膚の腫れが引かない原因には、主に次が当てはまるでしょう。

骨折をした後すぐの対処としては(骨折の程度と部位により違いはありますが)、患部を冷やしながら、高い位置に上げて固定する「RICE処置」が欠かせない対処法になります。

一番は腫れを最小限い抑えるためにRICE処置を行うため、治療の第一歩と言っても過言ではないでしょう。

そして先生にすぐに見てもらってください。

骨折後の皮膚の腫れを長引かせないためにも、骨折後の応急処置と、適切な治療や施術は早期にしておくようにしましょう。

冷やす方法についてはこちらをご覧ください。

アイシングを効果的にする方法、時間と回数、やりすぎない為の注意点

【まとめ】骨折の腫れについて

本記事では骨折後の腫れについて、原因や症状、腫れてからの経過についてお伝えしてきました。

骨折後の腫れによる痛みや熱感、内出血などは適切な処置をしないと長引くため、早期の応急処置と治療・施術を受けていただければと思います。


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