
骨折による腫れ。腫れが引かない原因と骨折後の経過、疑問にお答えします
公開日: 最終更新日:
骨折を起こしてしまうと、骨の連続性が一部、または完全に断たれた状態のため、さまざまな症状が出てきます。
特に骨折後の腫れは外見的にも直接に見えることで、跡が残っ
ここでは骨折後に起こる腫れの原因や症状、
骨折についてはこちらをご覧ください。
→骨折の種類について。性状や分類、原因や治療法などをお伝えします
Contents
骨折すると腫れる原因
骨折すると腫れる原因には
- 骨
- 血管
- 筋肉
- リンパ管
- 線維芽細胞
- そのほか周辺組織
が骨折による衝撃で損傷し、同時にすぐに骨折を修復しようと細胞の活性化によって患部には腫れが生じます。
骨折による組織の損傷と、すぐに身体の修復反応が同時に起こるため、腫れが大きくなり、患部には熱感も起きるのです。
骨折の部位や状態にはよりますが、すぐにアイシングで患部を冷やすことをお勧めします。
アイシングについてはこちら。
→アイシングを効果的にする方法、時間と回数、やりすぎない為の注意点

骨折で「腫れる」以外の症状
骨折で「腫れる」以外の症状も見ていきましょう。
痛み方
骨折の特徴的な痛み方は、その場所に心臓があるかのように「ズキンズキン」「ジンジン」と脈打つような痛みで、他にも重苦しい痛みを感じるケースもあります。
足首の数ミリの剥離骨折でも脈を打つような痛みを感じるため、その場ですぐに普通の状態ではないと感じるでしょう。
骨折部位での圧痛は、転位がない場合(骨折部位が離れていない状態)でも強く感じ、転位がある場合の骨折ではさらに顕著に感じます。
骨折後は痛み方以外にも、
- しびれ
- 熱感
などの症状も併発して起こるでしょう。
足首の剥離骨折についてはこちら。
→足首の剥離骨折で行うリハビリとは?早く治す方法と疑問にお答えします
見た目
骨折後の患部の見た目には
- 変形(関節ではないところで曲がっている)
- これまで見たことのないほどの大きな腫れ
が見られる場合も。
骨折と同時に骨の転移(骨折面が離れていること)が起きていると、関節ではないところで曲がっていたり、受傷後すぐから腫れが発生して、翌日から翌々日にかけて大きな腫れを形成するでしょう。
腫れとともに内出血も起き、骨折部位によっては内出血が患部よりも下に出るケースもあります。
そして皮下の内出血は、
内出血について詳しくはこちらをご覧ください。
→内出血の対処法と身体からの危険なメッセージの見分け方をご紹介!
そのほかの症状
腫れや見た目の変形、内出血に加えて下記の症状も出てきます。
- 機能障害
- ショック
- 軋轢音(あつれきおん)
- 発熱
太ももやすね、腕の骨が骨折すると上記の症状は出やすく、加えて交通事故などで同時に何箇所も骨折するとさらに出やすくなる傾向です。
機能障害とは患部が動かせないものも含めて、周辺筋肉が鈍麻状態になったり、患者さん自身の防御反応による筋肉の硬直などになります。
ショック症状とは【化学的・物理的・精神的な刺激により、神経系が著しく興奮、または機能の低下を招く症状】です。
患部の見た目や感じている症状にビックリしたり、引いてしまった状態と言って良いでしょう。
軋轢音とは、骨折面同士が擦れることで生じる音のことで、実際には大きく聞こえるものではなく、患部に触れるとわずかに感じる程度のものです。
発熱は骨折後数時間後に37〜38℃に起こるもので、吸収熱とも言い、数日で平熱に戻ります。
骨折の中でも特にひどい「粉砕骨折」についてはこちら。
→粉砕骨折とは。原因や症状、治るまでの目安を部位別に解説します。

骨折後の腫れの経過
骨折後の腫れ経過は、どのようなものなのでしょうか。
ここでは骨折後の腫れの経過を見ていきましょう。
骨折の全治期間に関する記事はこちら。
→肘の剥離骨折について。原因や全治期間、ならないためにできること。
1ヶ月
骨折後、1ヶ月頃の腫れは、
- 小さな骨折の場合:指やヒビでは内出血も完全に吸収されている、または少し残っている
- 大きな骨折の場合:炎症状態が継続、またはすでに終わっている
- 内出血が吸収されず、または遅いために血腫という血の塊が見られる
となるでしょう。
1ヶ月後の経過は部位や状態により大きく違い、小さい骨の骨折やヒビでは何事もなかったような状態にまで戻っているケースも珍しくありません。
4ヶ月
4ヶ月もかかる骨折となるとすねや太もも、太ももの付け根の骨折に限定され、かなり重傷の骨折です。
腫れはかなり治まり、見た目も以前のようなくらいまで戻っていることでしょう。
ただ、骨折の程度は重傷のため、手術、または術後の影響により腫れは残っているケースもあります。
同時に動かさないために、むくみもあることでしょう。
むくみに関する記事はこちら。
→産後の足のむくみ(浮腫)を解消!原因に応じた対処法【7選】をご紹介!
治りかけ
骨折の治りかけは、もともとの骨の組織にまで回復しているため、
ただ、リハビリを適切に行わないとむくみが残ってしまいますので、
- 筋肉を使う
- 関節を動かす
といったストレッチやトレーニング、
リハビリについてはこちら。
→リハビリの目的や分野とは?意味あるものにするためのポイントを解説!
ギプス取れた後
ギプスが取れた後の状態は、
ギプスによる固定を行う際には、
ただ、ギプスが取れた後の皮膚の状態は一時的なものでもあり、
骨折後の腫れが引かない原因
骨折後の皮膚の腫れが引かない原因には、
- 骨折後の応急処置をするまでに時間がかかった
- 患部の固定、安静の期間が短い、または不適切
- 施術や治療をすぐに受けなかった
- 骨が癒合が進んでいない
- 周辺組織の炎症が引かない
- 血の巡りが悪く、むくんでいる
骨折をした後すぐの対処としては(骨折の程度と部位により違いはありますが)、患部を冷やしながら、高い位置に上げて固定する「RICE処置」が欠かせない対処法になります。
一番は腫れを最小限い抑えるためにRICE処置を行うため、治療の第一歩と言っても過言ではないでしょう。
そして先生にすぐに見てもらってください。
骨折後の皮膚の腫れを長引かせないためにも、
冷やす方法についてはこちらをご覧ください。
→アイシングを効果的にする方法、時間と回数、やりすぎない為の注意点
【まとめ】骨折の腫れについて
本記事では骨折後の腫れについて、原因や症状、
骨折後の腫れによる痛みや熱感、
カテゴリ:お勉強シリーズ
タグ:すね,四ヶ月,手首,症状,腫れ,腫れがひかない,見分け方,足首,骨折,骨折後 腫れが引かない