肘部管症候群は自然に治る?重症度は?仕事は休むべき?疑問に回答します


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肘部管症候群は(ちゅうぶかんしょうこうぐん)は肘関節の内側にある尺骨神経が、圧迫されたり引っ張られたりすることで起こる神経の障害のことです。

ここでは肘部管症候群について、原因や症状、治療法、そのほか疑問にお答えしていきます。

同じく神経の圧迫で起きるとされている「手根管症候群」について詳しくはこちらをご覧ください。

手根管症候群の治療は手術が最善?体験談からの読み解きと手術失敗のリスク

院長:伊藤良太
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肘部管症候群について

はじめに、肘部管症候群について、原因やテスト(検査法)、保存と手術それぞれの治療法などを見ていきましょう。

原因

肘部管症候群は肘部管を走っている肘の内側を通っている尺骨神経(緑色部分)という神経が、圧迫・けん引されることで生じ、

などが原因となり、日常生活の些細なクセや習慣が肘部管症候群のきっかけと考えられています

肘の内側の障害には「野球肘」というものもあります。

対策や対処法なども似ていますので、関連記事としてご覧ください。

野球肘とは?原因や症状、治し方や疑問アレコレにお答えします

テスト(検査法)

肘部管症候群の検査には主に次の方法があります。

このようなテスト(検査法)を行なって、小指と薬指の間にしびれが走ったり、肘から手指の曲げ伸ばしが難しい状態の場合には肘部管症候群と判断できるでしょう。

腕の痺れや感覚異常としては「胸郭出口症候群」という障害もあり、ひどい方は肘あたりまで症状が出てしまう方もいらっしゃいます。

詳しくはこちらもご覧ください。

胸郭出口症候群の重症化予防のためにテストで息苦しい症状が出ないかチェック!

治療法(保存療法・手術)

肘部管症候群の治療には保存・手術療法があります。

肘部管症候群の保存療法は、軽症・中等度の場合に選択され、

が一般的な内容です。

肘部管症候群の手術療法は、検査で重症と診断した場合に選択され、

などがあります。

重度になると日常生活にも支障をきたすため、早期の治療・施術が必要です。

こちらも併せてご覧ください。

手根管症候群の治療は手術が最善?体験談からの読み解きと手術失敗のリスク

肘部管症候群の症状

肘部管症候群の症状について、軽度・重症度それぞれを見ていきましょう。

軽度

肘部管症候群が軽度の場合は、

という症状が出やすくなります。

軽度の症状では軽視しがちですが、日常生活に支障をきたすと皆さん、治療・施術にいらっしゃる方がとても多いです。

重症度

肘部管症候群が重症度の場合は、

などの深刻な症状が出るでしょう。

重症度になってしまうと筋肉も戻したり、指の感覚が戻るまで長い期間を要してしまいますので、早期に治療・施術を開始してください。

肘部管症候群はどのくらいで治るのか

肘部管症候群は神経への圧迫や牽引が取り除かれることで、2週間~2ヶ月程度で神経機能が自然に回復する傾向です。

ただ、回復までの期間は手術前の神経の圧迫の程度・期間が影響されるため、症状改善には個人差があるでしょう。

痛みやしびれが出てから早い段階で診断や治療、施術を受け、正しいリハビリを続けた場合は早期の回復が望めます。

何事も「早いうちの行動」は間違いありません。

神経の回復を早めるのは酸素ルームを治療・施術と併用すると良いでしょう。

酸素ルームについて詳しくはこちらをご覧ください。

酸素ボックスとは?仕組みや効果、さまざまな疑問にお答えします

肘部管症候群に関する疑問集

続いては、肘部管症候群に関する疑問集です。

早速見ていきましょう。

肘部管症候群は仕事を休むべき?

肘部管症候群になると、手先の細かな作業が難しくなったり、肘の内側にしびれやマヒ、痛みが出るため仕事や作業の支障になるでしょう。

肘部管症候群の治療は安静が基本となるため、無理に仕事をしたことがきっかけで症状が悪化するケースもあります。

休むべき仕事内容は

などに当てはまる方は無理をしない方が無難でしょう。

肘部管症候群の安静期間は?

肘部管症候群は、手術後の固定で2週間程度の安静期間が必要でしょう。

保存療法での安静期間は一週間単位で判断し、症状が軽減していくとともに、固定内容も徐々に軽くしていく流れになります。

きちんと固定と安静が保てれば、しびれやマヒ、痛みの軽減が期待できるでしょう。

肘部管症候群の進行速度はあるの?

肘部管症候群の進行速度ですが、握る動作やパソコン作業などの強度や時間によって人それぞれです。

強度の高い仕事の場合には進行速度が早まりますし、パソコン作業でも強度は低いものの長時間、毎日行えば進行速度は速くなってしまいます。

痛みはもちろん、痺れや感覚の異状は普通ではありません。

放置せずに適切な行動をしましょう。

肘部管症候群を放置するとどうなるの?

肘部管症候群を放置すると、

という深刻な症状、後遺症が出やすくなります。

何事も放置はいけません…。

ぎっくり腰を放置したり、腰痛を我慢し続けるとどうなるのか?

肘部管症候群の手術費用はどのくらい?

肘部管症候群の手術費用は、

となり、術式によって費用の変動が見られます。

肘部管症候群の診察費や検査代は手術費用とは別に必要になりますので、お見知り置きください。

【まとめ】肘部管症候群について

本記事では肘部管症候群について、原因や症状、治療法、疑問にお答えしてきました。

肘や手指は日常生活、スポーツ、仕事とさまざまな場面で酷使する部位でもあるため肘部管症候群は誰にでも起こりやすい障害のひとつです。

手指や肘の内側のしびれ、痛みに気づいたら肘部管症候群の可能性を考慮して、早期の治療・施術を受けていただければと思います


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