外くるぶしの下を押す(歩く)と痛いのはなぜ?症状からみる原因と対処法


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くるぶしは足首の関節の内側と外側に位置した突起のある骨のことを言い、この部位が痛むとスムーズな歩行やスポーツを楽しむことが出来なくなってしまいます。

意外に知られていないのですが、外くるぶしのまわりには筋肉ではなく腱が走っていて、繰り返す動きにより痛みを感じやすい部位でもあるのです。

今回は外くるぶしの下を押したり歩いたりすると痛む原因や対処法、外くるぶしの下の痛みに関するよくある疑問にお答えします。

院長:伊藤良太
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外くるぶしの下を押す(歩く)と痛い原因

外くるぶしの下を押す(歩く)と痛い原因には、足関節捻挫や腓骨筋腱炎(ひこつきんけんえん)があります。

外くるぶしの下を押したり歩いたりすると痛む原因である、足関節捻挫と腓骨筋腱炎それぞれの症状について見ていきましょう。

足関節捻挫

足関節捻挫は、足首の関節を支える役割のある、

  • 靱帯
  • 関節包(かんせつほう)

が損傷している状態になり、主に日常生活の歩行時やスポーツの活動中にも起こり得るケガです。

また足関節捻挫は、剥離骨折や捻挫の可能性が疑われることもあるため、くるぶしの下を押す(歩く)とジンジンするような痛みが出やすくなります。

足首捻挫について詳しくはこちらをご覧ください。

足首捻挫が治らないのは後遺症かも!?リハビリとセルフチェック方法

剥離骨折を早く治す方法をご紹介!大切なのは適切な固定と適度な刺激!

腓骨筋腱炎

腓骨筋腱は、膝関節下の外側の部分から足の関節外果部という後ろ側を通り、足底につながった部位のことを言います。

1本の腱ではないことが見えるかと思います。

腓骨筋腱炎は、腓骨筋腱に炎症が出た状態のため、外くるぶしの下を押したり歩いたりすると、炎症が生じていることから強い痛みを感じるのです。

腓骨筋腱炎は、陸上やサッカー、バスケットボールなどのジャンプや急停止の動きが多いスポーツで生じやすい傾向にあります。

腓骨筋腱の関連記事は下記をご覧ください。

腓骨筋腱脱臼は保存療法とサポーターで対処!手術はどんな時に必要?

外くるぶしの下を押す(歩く)と痛みを感じる時には確認しよう

外くるぶしの下を押したり歩くと痛みを感じるのは、足関節捻挫や腓骨腱炎以外にも、日常生活の些細なことが原因になることも。

ここでは外くるぶしの下を押す(歩く)と痛みを感じる際に確認しておきたいポイントをまとめてみました。

  • 靴は足に合っている?
  • 普段しないことしなかった?
  • ランニングなどの運動をした?
  • 足を捻らなかった?

靴は足に合っている?

サイズの合わない靴や、先細りになっているヒールの靴などを長期間履いていると、足に過剰な負担がかかって正しい歩行・動気に負担がかかってしまいます

サイズの合わない靴やヒールの高さがある靴は、身体全体を支える力が弱くなってしまうため、特に足首を捻りやすくなり、外くるぶしの下に炎症が生じ、痛みにつながることも。

靴はサイズがしっかり合っているものや、試着をした上でスムーズな動きや足が軽い、などを確認して選ぶことがポイントです。

関連記事→靴と足とインソールのお話。

普段しないことしなかった?

足首のまわりは筋肉が少ないため、年代や体質にかかわらずにくるぶしの下を押す(歩く)と痛みが生じるケースも珍しくありません。

そして普段はあまりしない長時間の運動や歩行、そのほか作業なども、足首からくるぶしの下に負荷がかかるため、急に無理な動きをしていなかったか振り返ってみましょう。

日常的にしていない動きや踏ん張り動作が多いとくるぶしの下に痛みを感じやすくなります。

ランニングなどの運動をした?

運動不足から急にハードな運動、長時間のウォーキングやランニング、スポーツなどをすると、筋力低下も重なって強い負荷がかかり、腱やくるぶし周辺の炎症を起こして痛みにつながることがあります。

そして、つま先立ちなどの動作は足首に大きな負担をかけますので、強度の強い動きなどは突然行わない方が無難でしょう。

運動不足を自覚して運動を始めた方は、徐々に負荷を上げていくことを強くお勧めします。

関連記事はこちら。

久しぶりに運動を始めるときにケガをしないための4ステップ

足を捻らなかった?

足を捻ってしまうと、足首には全体重の数倍の負担がかかると言われているため、くるぶし周辺の靱帯は損傷し、周りの組織や腱を痛めてくるぶしの下に多少なりとも痛みが生じます。

また足を捻ったことが多くある場合は、足首の関節がゆるいため、繰り返しくるぶしの下を通っている健に負担がかかり、痛みを感じることがあるでしょう。

外くるぶしの下を押す(歩く)と痛い時の対処法

外くるぶしの下を押す(歩く)と痛い時の対処法をご紹介します。

アイシングとインソールの活用で様子を見ながら、状態に応じて先生に見てもらいましょう。

アイシング

外くるぶしの下を押す(歩く)と痛みを感じた場合は、できるだけ放置せずに早めにアイシングをすることがおすすめです。

アイシングは、

  • 湿布
  • 氷水

などを患部に当てて冷やすことを言い、痛みの緩和や炎症による腫れ、赤みの鎮静化にアプローチできます。

湿布でのアイシング効果は低いため、起きている間は氷水で冷やした方が良いでしょう。

詳しいアイシングの方法についてはこちらをご覧ください。

アイシングを効果的にする方法、時間と回数、やりすぎない為の注意点

インソール

サイズの合わない靴、足の形に沿っていない靴を長時間履いていると、外くるぶしの下側が痛むだけではなく、靴擦れによる皮膚の痛み、赤み、タコや魚の目などを併発するリスクがあります。

靴に入れるだけで手軽に使用できるインソールは、靴のフチにくるぶしが当たらないようガードしたり、足の側面にあるアーチを正しい形に形成して、外くるぶし下の痛みの予防・緩和に働きかけます。

関連記事はこちら→足底筋膜炎の原因と治らない理由、お勧めのインソールとテーピングの巻き方

外くるぶしの下を押す(歩く)と痛い時のテーピング

外くるぶしの下を押す(歩く)と痛い時のテーピングは、精神的な安心感も得られるオススメの対処法です。

ここでは外くるぶしの下を押したり歩いたりすると痛む時の原因、足関節捻挫と腓骨筋腱炎それぞれのテーピングの方法を解説していきます。

足関節捻挫

「ヒールロック」という巻き方をすると足首の固定はもちろん、つま先立ちの際に負担のかかるくるぶしの下を強くサポートしてくれます。

オススメの巻き方なのですが、斜め方向があるため、混乱しやすいテーピングの巻き方でもあります。

順序がわかるまではゆっくり巻いてみてください。

テーピングのサイズは⒊75ミリで、伸びるタイプを使用します。

①足首の前→②外くるぶし→かかとの外側→③かかとの内側→→④外くるぶしを通過して上へ。

少し引っ張りながら貼ると固定力は増しますが、強すぎると足首が苦しくなりますので、初めのうちは何度か巻いてちょうど良い強さを見つけてください。

腓骨筋腱炎

腓骨筋腱炎のテーピングは、水色の腓骨筋に沿って1本テーピングを貼ります。

その後は先ほどご紹介した「ヒールロック」で補強すると動きやすくなるでしょう。

外くるぶしの痛みに関するQ&A

外くるぶしの痛みに関するよくある悩み・疑問を早めに解決するため、ここではQ&A式での解決策をお伝えしてみたいと思います。

痛いけど腫れてない理由

外くるぶしが痛いけれど腫れていない場合は、軽度の捻挫やむくみが生じている可能性も。

患部を安静にし、むくみの場合は足首をゆっくり回すなどの対処をして、それでもよくならない場合は先生に見てもらいましょう。

痛い時のツボ

外くるぶしの痛みには、次のようなツボ押しが効果的です。

ツボを押す際はひとつの部位を5秒程度、「痛気持ちいい」と感じる強さで押すことがポイントです。

・臨泣(りんきゅう):足の薬指と小指の骨が交わる場所にあり、くるぶしの継続的な痛みの緩和に役立ちます。

ただ挫折した直後、痛みや腫れがある場合は、症状が落ち着いてからツボ押しをするようにしましょう。

・丘墟(きゅうきょ):外くるぶしの下側測にあるくぼみのことを言い、くるぶしや足関節、足首の痛みを緩和する働きがあると言われています。

【まとめ】外くるぶしの下を押す(歩く)と痛い時には

外くるぶしの下を押す(歩く)と痛いときには、安静やアイシングでの対処、そして原因へアプローチできれば症状の悪化・予防につながります。

外くるぶしの下に何かしらの異状に気付いたら決して自己判断をせず、早めに先生に見てもらいましょう。


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