スマホ肘って何?セルフチェックやテーピングの仕方、ストレッチを紹介!


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スマホを使っている時などに、肘に痛みや違和感を感じた経験はありませんか?

仕事やプライベートにと欠かせないツールとなったスマホですが、長時間の使用により肘に何らかの障害が起こる「スマホ肘」が問題視されています。

今回は、「スマホ肘」がどのようなものなのか、セルフでのチェックポイントとテーピングの仕方、ストレッチをわかりやすくお伝えしていきたいと思います。

スマホ使用による肘の不調に悩む方はぜひ参考にしてください。

院長:伊藤良太
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スマホ肘とは

スマホ肘とは、スマホの長時間の使用で生じる肘の異状のことを言い、

  1. 上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)
  2. 上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)

のふたつの種類があります。

スマホ肘の上腕骨外側上顆炎は、スマホを持って親指での操作を長時間していることで起こり、骨に付着している外側の親指側の筋肉が骨を突っ張り、肘に痛みや炎症が起こります。

スマホ肘の上腕骨内側上顆炎は、それなりに大きさのあるスマホを持つことで小指の筋肉に負担がかかり小指側の筋肉が骨を引っ張って痛みや炎症につながって痛みを感じるものです。

それぞれについてはこちらをご覧ください。

肘の内側・外側の痛みの原因と治療法とは?お勧めのサポーターをご紹介

ゴルフ肘のテーピングの貼り方4選!うまく巻くコツは「少しの張り」

スマホ肘のセルフチェック

スマホ肘のセルフチェックの方法をお伝えします。

スマホを長時間使用する人であれば知らず知らずのうちに起こるものであるため、早めにスマホ肘の症状を理解しておきましょう。

肘の痛みや不快感がスマホによるものなのかを判断してみてください。

  • いつも使っているバッグを、手の甲を上にして持った時に痛みを感じる
    ⇒外側上顆炎によるスマホ肘の可能性が
  • 手の甲を下にしてバッグを持つと、肘に痛みを感じる
    ⇒内側上顆炎の可能性が

またバッグなどの荷物を持って肘だけが特に痛んだり、首を上を向けると同時に肘が痛む場合は首が原因の可能性があり、この症状は「スマホ首」と呼ばれることがあります。

関連記事はこちら。

スマホ症候群の原因と予防法、そしてセルフケアの方法とは?

スマホ肘にお勧めのストレッチ

スマホ肘にお勧めのストレッチをご紹介します。

スマホを使いながらも健康的な肘を取り戻し、痛みや不調の緩和・予防につなげてください。

~肘の外側が痛い時のストレッチ~

1:手の甲を上に向けて腕を伸ばす
2:手の甲を反対側の手のひらで包み込みながら、手首をゆっくりと下側に曲げながら小指側へ捻る

3:気持ちよさを感じる間行う
4:10秒程度時間をあけて、もう一度行ってみて、気持ちよさを感じたら1と2を繰り返す

大きなポイントは《手首をゆっくりと下側に曲げながら小指側へ捻る》です。

捻りを加えただけでも筋肉へのストレッチ効果は変わります。

ただし、捻りすぎると手首への関節技になるので注意してください。

そして、ストレッチは気持ちよさを感じながら行うと筋肉はさらに緩みやすくなります。

痛みを我慢して行うのだけは避けてくださいね。

ストレッチの方法についてはこちらをご覧ください。

間違ったストレッチをしないために、知っておくべきこととは?

~肘の内側が痛い時のストレッチ~

1:手のひらが上になるように腕を伸ばす
2:手のひらを反対側の手のひらで包み込むようにつかむ

3:手首をゆっくりと下に曲げて伸ばしながら内側に捻る
4:気持ちよさを感じる間行う

ここでのポイントも《手首をゆっくりと下に曲げて伸ばしながら内側に捻る》です。

スマホ肘による小指側の筋肉の痛みにおすすめのストレッチは、スマホを適切な力で握るための屈筋群を伸ばす効果が期待できます。

スマホ肘のテーピングの貼り方

スマホ肘のテーピングの貼り方もご紹介します。

痛みや違和感を早めに緩和するためには、テーピングはとても効果的です。

方法も1本だけ貼る方法ですので是非とも試してみてください。

用意するテーピングのサイズは38.5ミリになります。

〜肘の外側が痛い場合のテーピング〜

1:肘を軽く曲げた状態で、手首側から貼る
2:肘の外側を通るように腕の方へ貼る

3:テーピングの方向は螺旋を描くように

〜肘の内側が痛い時のテーピング〜

1:肘を軽く曲げた状態で、手首側から貼る
2:肘の内側を通るように腕の方へ貼る

3:テーピングの方向は螺旋を描くように

引っ張りが強いとヒフを痛めてしまいますので、なれないうちはヒフに乗せるように貼ってみましょう。

スマホ肘の原因

現代病とも呼ばれているスマホ肘は、

  • 長時間のスマホの使い過ぎによって腕や肘まわりの筋肉が疲労するため
  • 筋肉が炎症を起こしたり、血行が悪くなって筋肉が凝り固まっているため

などの原因があり、肘に付く筋肉への負担が長時間続くことで何かしらの症状を起こす障害です

肘に付く筋肉への負担の中で、最も日常的なのが「指の曲げ伸ばしや固定」です。

例えば…

  • 親指や人差し指での画面の操作
  • 長時間のスマホの保持

上記の動きが筋肉疲労や炎症、血行不良を招くのです。

他にはパソコンのタイピングも当てはまります。

昔のゲーム時間のように決められた時間だけ使用できれば理想ですが、今やスマホはいつの時も欠かせないツールになってしまっているため、時間制限を設けるのは非常に難しいのが実情でしょう…。

スマホ肘の症状

スマホ肘の症状もしっかりと理解しておきたいものです。

スマホ肘の症状に気付いた際には、早めにスマホを使う時間を見直し、長時間の使用を避けるように心がけてみてください。

痛み

スマホ肘の痛みは、筋肉や皮膚が引っ張られているような、ジンジン・ジクジクとした痛みを感じることがあります。

症状がひどくなるとじっとしていても痛みを感じることも。

しびれ

スマホ肘によるしびれは、肘のまわりに強く見られ、腕全体や手首の痛みを同時に感じることがあります。

しびれやじっとしていても痛いというのはかなり進行した状態といえるでしょう。

曲げる・伸ばすと痛い

腕を曲げる・伸ばすと痛みを感じるのは、スマホ肘によって固くなった筋肉に骨が引っ張られているのが原因のひとつです。

スマホ肘の痛みは肘だけでなく、腕全体にまで影響を与えてしまうために腕のこわばりだったり、スムーズに動かせないなどの不調も併発してしまうことがあります。

スマホ肘になった時の対処法

スマホ肘になった時の対処法を知っておくと、症状の悪化や痛みの長期化を未然に防ぐことができます。

スマホ肘になった際の、自分でできる対処法4選を一緒に見ていきましょう。

ツボ

スマホ肘の痛みには、

肘を曲げた際に内側にできるシワから、肩の方向に親指一本分のところにある肘髎(ちゅうりょう)

肘のしわの内側の延長線上の骨の際にある少海(しょうかい)

というツボを、押しやすい指でやさしく圧をかけるように押し、5秒押したままキープしましょう。

これらのツボは、肘の関節の痛みやしびれ、こわばりを緩和するツボと言われています。

痛気持ち良いくらいの刺激で行いましょう。

マッサージ

スマホの使用で肘の痛みを感じたり、スマホ肘だと判断できた場合には、仕事や家事の合間にできる次のマッサージでケアをしてみましょう。

まずは外側の筋肉へのアプローチから。

  1. 肘を曲げて4本指を当てる
  2. 押すポイントは、固いところや痛みを感じるところ
  3. 押したまま10回ほど手首を上・下と動かす
  4. 朝・昼・晩と行う

強く押しすぎると筋肉を痛めてしまいますので、「少し痛いかな」くらいの強さで押してください。

次は内側の筋肉へのアプローチです。

  1. 肘を伸ばして小指側の緑丸に親指で押す
  2. 固いところ、少し痛みを感じるところがポイント
  3. 押したまま10回ほど手首を上・下と動かす
  4. 朝・昼・晩と行う

スマホ肘の最もな原因は筋肉の硬さです。

筋肉を緩めると痛みは大きく緩和しますので、少しでも痛みや何かしらの不具合を感じた時には行ってみてくださいね。

アイシング

スマホを使わない時間を1~2時間程度設け、冷たいタオルや氷などでアイシングをしてみましょう。

患部を冷やすことで炎症が鎮静化し、ジクジク・ビリビリした痛みが緩和されやすくなります。

アイシングについてはこちらをご覧ください。

アイシングを効果的にする方法、時間と回数、やりすぎない為の注意点

温める

スマホ肘の痛みが慢性化・長期化している場合は、お風呂や洗面器にお湯を張って患部を温めることも効果的です。

また、スマホを使う前に、あらかじめ肘や腕を温めておくことも良いでしょう。

ただ、温めると逆に痛みが強くなることもありますので、最初から温めるのではなく、お風呂に入ってみて痛みが楽になるかどうかを確かめてから行ってください。

【まとめ】スマホ肘にならないために

ついつい長時間見過ぎてしまうことの多いスマホですが、使い過ぎはスマホ肘ばかりではなく、肩や首への負担、メンタル面にも良くない影響を及ぼします。

スマホを使う時間を見直しながら、その他にも楽しめる趣味を増やして、スマホ肘にならない生活習慣を心がけましょう。


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