腰椎すべり症に効果的な筋トレをご紹介!リハビリと筋トレで手術は回避!


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歩いていると腰やお尻から始まり足に痛みは感じませんか?

もしかするとその症状は「腰椎すべり症」かもしれません。

この記事では「すべり症に効果的な筋トレをご紹介!手術はリハビリと体幹トレで回避!」という内容をご紹介します。

もし、歩いていて腰やお尻から始まる痛み感じていたら、是非とも行っていただければと思います。

院長:伊藤良太
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腰椎すべり症の原因と症状

腰椎すべり症になってしまうのはどのような原因があるのでしょうか。

腰椎すべり症の原因

腰椎すべり症の原因には

  • 体重の増加
  • ホルモンバランスの崩れ
  • 運動量の低下
  • 作業やスポーツによるもの
  • 日常生活の中や加齢による姿勢の変化

が考えられます。

体重の増加によりお腹に脂肪がつくと、重心が僅かながら変わりほんの少しですが腰は反るようになります。

この姿勢の継続が腰への負担となり腰椎も前方にすべりやすくなるのです。

急激で、大幅な体重増加でなければ心配はありませんが、下半身のためにも体重のコントロールはすべきでしょう。

女性は更年期になるとホルモンバランスが崩れて靭帯の弛緩と骨粗しょう症も起こしやすくなります。

腰椎は靭帯によって固定されていて、ホルモンバランスの崩れによって骨を抑えている靭帯が緩みます。

骨の連結を固定している靭帯が緩むと背骨同士の固定力が低下し、腰にかかる力に耐えきれずに腰椎が前方へ動いてしまうのです。

運動量が低下すると全身は筋力低下となり、歩行の際に使う骨盤の中にある腸腰筋(ちょうようきん)という筋肉も低下します。

腸腰筋による固定で身体の前傾を防いでいるのですが、歩幅の減少やヒールのある靴により腸腰筋が使われなくなり次第に弱っていきます。

年齢とともに足は上がらなくなるだけでなく、このような条件があるとさらに腰の前傾が進みやすいのです。

身体が前傾するために腰を反らしてバランスを取り、腰の反りが強くなっていくのです。

このほか作業やスポーツ、日常生活における姿勢の崩れによっても腰椎に負担をかけ続けると変形が起き、それに伴った痛みを身体がなんとかしようとした結果、腰椎すべり症に移行してしまいます。

腰椎すべり症の症状

腰椎のすべりの程度にもよりますが、症状は

  • 腰痛
  • 坐骨神経痛
  • 歩行中の痛みとしびれ
  • 歩行中の痛みとしびれで歩けなくなる

この四つの症状がほとんどです。

歩行中の痛みで歩けなくなることを「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」といい、その場でかがむことで楽になる症状が最終的には出てきます。

腰痛だけを感じている時には腰椎すべり症とは思わないので、特に対処もせずに過ごすことが多いようです。

次第にいろいろな症状が出るようになってようやく医療機関へ向かうのです。

腰痛だけのうちに適切な対処をしていれば…、といつも現場で感じています。。

腰椎すべり症の方がやってはいけないことや運動

腰椎すべり症がやってはいけないことは腰に負担のかかかり続ける座り方と作業の中の姿勢です。

最も腰に負担のかかる姿勢というのは中腰で、座り方もよくなければ腰への負担も増えてしまいます。

腰への負担軽減として、まずは中腰の回避が不可欠です。

中腰になることで腰椎に圧迫力が加わり、骨の変形を助長するのです。

床にあるものをとる時には《しゃがんで足でもつ意識》で行うと腰への負担がかなり軽減されます。

そして、日常的に座ることの多いデスクワークの方も下記のように座っていると継続的にかけられた負荷によって骨の変形を招き、最終的には腰椎すべり症に至るのです。

日常的に座り方の工夫が必要でしょう。

椅子に座る方のほとんどはこのように座っているかと思います。

床に座って腰が曲がる姿勢やイス・ソファーに沈み込んで座るのはすべり症に限らず腰によくありません。

理想的な座り方はアーユルチェアのように腰から上半身がたつ座り方です。

アーユルチェア公式HP→https://www.ayur-chair.com/

しかし、このような姿勢ではリラックスできないが難点ですので、自宅ではイスか固めのソファーに座り、背もたれにもたれ掛かるのが良いでしょう。

続いて腰椎すべり症になったらやってはいけない運動ですが、それは背筋となります。

腰が痛いのは腰の筋肉が弱いからだといって背筋を鍛えるのは逆効果です。

筋肉を鍛えるより前に、動ける筋肉にするのが先で、動ける筋肉というのは柔らかい筋肉の状態にすることです。

固い筋肉の状態なのに、鍛える刺激を入れてしまっては腰への負担は増えてしまいます。

鍛えるよりも先にまずは筋肉を緩める方が先ということを知っておきましょう。  

腰椎すべり症の筋トレはインナーマッスルが大切

 腰椎すべり症にはインナーマッスルである「腸腰筋(ちょうようきん)」が大きく関わっています。

冒頭に書きました腰の前傾と歩行に深く関与するのが腸腰筋です。

腸腰筋が弱くなると

  • 骨盤の前傾
  • 足が上がらない

などの状態になります。

ですが腸腰筋という筋肉は深いところにあり、鍛えようとすると腰を痛めるリスクもあるのでなかなか難しい部分の筋肉でもあります。

筋トレを行う際には必ず姿勢と回数を守って行うようにしましょう。

そして行ってからの身体の変化を感じながら回数やセット数を調整してください。

スポーツ選手が行うようなトレーニングではないのですが、スポーツ選手が行わない分、身体の使い方が上手ではありません。

鏡やサポートしてくれる人に姿勢を見てもらいながら行うと、一人で行うよりも効果的でしょう。

腰椎すべり症を自宅で改善する筋トレ・ストレッチ

腰椎すべり症を自宅で改善する筋トレとストレッチをご紹介します。

では早速ご紹介します。

腸腰筋のトレーニング

腸腰筋の筋トレ方法です。

腸腰筋を鍛えると歩行の際に足が上がるようになり、身体の前傾を防ぎ腰への負担を軽減することができます。

方法は難しくありませんがくれぐれも姿勢だけは気をつけましょう。

立って行う腸腰筋の筋トレ

  1. イス、またはテーブルやかべに手を当て立つ
  2. 1の姿勢のまま股関節と膝を90度まで曲げる
  3. 上げた足は地面に下ろさずに再び上げる
  4. 1〜3を20回×2セット行う

腰を伸ばして立つと足に症状が出る方は少し腰をかがめて行っても構いません。

筋トレの際、または終わった後に骨盤の前あたりに疲れを感じていれば成功です。

次の日に筋肉痛があればちょうど良い負荷をかけられた証拠になります。

回数をこなすにつれて楽に感じるようになりますので、一度に回数とセット数を増やすのではなく、回数を増やしてからセット数を増やしましょう。

例)20回×2セットが楽になったら、30回×2セットと増やし、これでも楽になったら30回×3セットというように段階的に増やしていきます。

回数が増えるほど、腰や足に出る症状も軽減されていきますので焦らずに地道に行ってください。

四つん這いで腸腰筋の筋トレ

  1. 四つん這いになり、少し背中を丸める
  2. 膝を胸につけるように膝を曲げる

この筋トレは腰を反ると腰への負担となるので必ず背中を丸めて行いましょう。

腰を反ってはダメ

立って行うには症状が強くて難しい方や、少し物足りないと感じる方が行うにはちょうど良い負荷となります。

頑張らずに少し力を抜いてじっくり行いましょう。

この筋トレが楽になると骨盤の前傾が改善して腰が伸びるようになり、症状も軽減していきます。

回数が多く行っても急激に筋肉はつきません。

動かなかった筋肉を動かす意識を強くして、姿勢を気にしながら正しいフォームで行いましょう。

前屈み予防のストレッチ

腰椎すべり症になると骨盤が前傾し腰への負担も増えてきますので、少しでも前傾を防げるようにストレッチも行います。

立って行うことが理想ですが、症状が強い時には座って行っても構いません。

両手を広げて深呼吸

このストレッチの目的は胸を張る、です。

  1. 両手を左右に大きく広げて、できるだけいっぱい息を吸す
  2. 息を吸ったら5秒ほど止める

終わった後に胸が広がった感覚や呼吸が吸いやすくなっていれば成功です。

自然と背筋も伸びていることでしょう。

両手を上げて肩甲骨ストレッチ

  1. 両手を上げてバンザイをする
  2. バンザイのまま肩甲骨だけを上げる
  3. そのまま10〜15秒キープ

両手を下ろした時に肩周辺に血液が流れる感覚を感じる方もいるかと思います。

肩甲骨をあげる時、肘の曲げ伸ばしでごまかすことが多いので、肘の角度は変えずに肩甲骨だけをあげるようにしましょう。

肘を曲げただけでは効果なし

このストレッチの目的は丸まった背中を伸ばすことにあります。

背中が丸まっていては腰も伸びません。

日頃からできるだけ背筋を伸ばす意識を持って姿勢を維持してみましょう。

肩こりの方にもオススメですので行ってみてください。

腸腰筋ストレッチ

椅子に座ったまま腸腰筋のストレッチを行う方法です。

バランスを崩して落ちないようにしてくださいね。

  1. お尻の半分をイスから出す
  2. 出した方の足を後に引き地面につま先をつける
  3. 膝を後ろに伸ばす

2と3の時に頑張りすぎて腰が反らないようにしましょう。

ストレッチは頑張ることも、痛みに耐えるながらも行う必要はありません。

気持ち良さを味わいながら行うと効果も倍増です。

ストレッチの方法はこちらをご覧ください→間違ったストレッチをしないために、知っておくべきこととは?

腰にタオルあて首上げストレッチ

こちらのストレッチも頑張って行わないように注意してくださいね。

  1. タオルで少し高さを作る
  2. タオルの上に骨盤を乗せて寝る
  3. お臍を見るように首を上げる
  4. 3のまま5〜10秒キープ

骨盤の下に敷くタオルの高さは体格や症状によって変わりますので、首を上げた時に伸びる感覚を感じられ、苦痛のない高さになるよう調節してください。

タオルの敷く位置は青丸の辺りです。

3の首を上げる時ですが、手を使って上げても構いません。

ここでも首を上げすぎるとかえって腰への負担となるので、気持ち良さを感じながら腰から骨盤が伸びている感覚を味わいましょう。

反り腰の方にも良いストレッチですので行ってみてくださいね。

腰椎すべり症はリハビリと筋トレで手術を回避

すでに歩けない方や少しでも腰を反ると激痛が出る方は難しいかもしれませんが、そこまで強い症状でなければ腰椎すべり症の方はリハビリと筋トレで手術の回避は十分可能でしょう。

症状に合ったリハビリと筋トレの見極めができれば、地道に取り組むと一定の効果は得られます。

強い症状になってしまった方ほど地道なリハビリと筋トレが必要となります。

1週間行ってもすぐに効果はないかもしれませんが、先生を信じて一定期間続ける強い気持ちで行いましょう。

症状が強い方は安静が第一です。

仕事や家事は少し休んで、ある程度動ける症状になるまで無理はすべきではありません。

周りの協力を仰ぎましょう。

高齢の方の腰痛に良い筋トレ

腰椎すべり症の方に限らず高齢の方の腰痛に良い筋トレもご紹介します。

高齢の方は一人ではなく、近くにどなたかがいる環境で行ってください。

太ももとお尻の筋トレ

  1. 仰向けになって膝を立てます
  2. お尻と膝が真っ直ぐになるようにお尻を上げる
  3. 10回×2セット行う

お尻を上げる時、腰が反った状態で行うと腰椎すべり症の方は症状が強く出ることがあります。

ポイントはお尻を上げる前に、恥骨を上げてからお尻を上げることです。

その状態でお尻を上げると腰が反ることはありませんので腰椎すべり症の方でも安全に行えます。

元々お尻や足に症状がない方は少し腰が反っても大丈夫ですが、腰椎すべり症の方はこのように腰は反らないようにしてください。

四つん這い筋トレ

先ほどもご紹介した四つん這いで行う腸腰筋の筋トレはオススメです。

もう一度方法をご紹介しますね。

  1. 四つん這いになり、少し背中を丸める
  2. 膝を胸につけるように膝を曲げる

無理は禁物ですのでくれぐれも頑張りすぎないでくださいね。

顔上げ腹筋

高齢になると腹筋が使えなくなる方が多く、特に女性に多い傾向があります。

腹筋が使えないと腰への負担は増え、腰曲がりのきっかけにもなりますので、是非とも腹筋の筋トレで自分で動かしている感覚を取り戻していただければと思います。

  1. 仰向けに寝て膝を立てる
  2. 手はお腹の上、または太ももに当てる
  3. 息を吐きながら、肩甲骨が上がるくらい顔を上げる
  4. そのまま5〜10秒キープ
  5. 5〜10回×3セット

翌日や翌々日にお腹に筋肉痛があれば上手にできていて、効いている証拠です。

時々首を上げる方を頑張ってしまう方がいらっしゃるので、そのようなときは手でサポートして行いましょう。

秒数や回数、セット数などはその日の気分や体調で変えても構いません。

目的は頑張ることではなく継続して刺激を入れ続けることですが、時には嫌な日もあるでしょう。

何事も日課になるまで苦労するもの。

そんな日は全くしないのではなく、せめて1セットくらいは行いましょう。

少しの頑張りは何事も必要です。

腰椎すべり症に優しい寝方

腰椎すべり症は腰に縦の圧迫力が加わると症状を感じるので、横向きで寝るのがもっとも腰への負担を軽減してくれます。

少し固めのマットレスを使用すると寝返りもしやすいでしょう。

寝具と腰の関係はこちらをご覧下さい→敷布団・マットレスで腰痛は解消!オススメ寝具の選び方と腰痛の解消法をご紹介!

 人それぞれ体型が違うので固さ柔らかさは一概には言えないのですが、概ね固めのものが腰の症状には良いです。

その寝具の固さも、あなたが思うよりも少し固めのものの方がより腰に良い場合が多いのがわかっています。

寝具は通販ではなく、実際に触れて購入してくださいね。

腰椎すべり症は立ち仕事でなりやすい?

 腰椎すべり症はどのような姿勢でなりやすいのか?というのはみなさん知りたいところだと思います。

実は「どの姿勢にも限らず、腰に負担のかける姿勢が腰椎すべり症になりやすい」というのが本当のところです。

腰に負担のかける姿勢というのは…

  • 中腰や中腰でものを持つ
  • 同じ姿勢でいる
  • 前屈み姿勢が長い
  • 腰を捻る動作が多い

などなど、腰によくない動きは様々あります。

最もなりやすい原因は仕事です。

仕事というのは同じことの繰り返しが多く、しかも環境を自分の身体に合わせることはいろいろな事情がありできません。

少しづつですが毎日の積み重ねで背骨が曲がったり、変形したりと腰椎すべり症になってしまいます。

仕事や作業、農家などで身体を使った後は是非ともケアをしていただき、少しでも感じている身体の不具合を解消し続けるのが一番の対策といえるでしょう。

原因の一つであるホルモンの影響もありますが、こちらは予想ができず対処できないために防ぎ切れないのが実情です。

初期のうちに適切な対処をすることで症状の悪化は防げますので、早い段階で対処していただければと思います。

腰椎すべり症での筋トレはマシーンを使わない方がいい理由

腰椎すべり症に限らず、スポーツ選手でなければマシーンを使わない筋トレの方が良いでしょう。

なぜならマシーンでの筋トレは一方向しか鍛えることができず、しかも大きな筋肉しかアプローチできないからです。

腰椎すべり症で鍛えるのは筋肉は大きい筋肉ではなく、身体の身体の中にある小さな筋肉を鍛えること、動かすことがリハビリの目的となります。

ダンベルなどを使った筋トレも、一番大切なフォームを無視して身体を動かす方に一生懸命になってしまい、痛いところを増やしてしまうことにもなりかねません。

しかも自宅以外でトレーニングを行うというのは、運動に対してのハードルが上がり億劫になるでしょう。

このような理由でマシーンやダンベルを使わずに自分の体重で行えて、しかも自宅で行える安全な自重トレーニングがオススメなのです。

身体の中の深いところの筋肉が動かせなくなると柔軟性の低下はもちろん、骨盤や背骨付近が硬くなり、腰の骨に対してストレスとなり変形を招くのです。

まずは、動ける身体にする方が先決でマシーンやダンベルで鍛えるような大きな筋肉へのアプローチは必要ありません。

自重で物足りなくなってきたり、症状が改善してきたらジムなどで身体を動かす流れの方が良いでしょう。 

腰椎すべり症になってしまったら…

腰椎すべり症のような症状を感じ始めたらきっと病院にいくでしょう。

もし病院ではリハビリがなく薬や電気、湿布だけの対処だとしたら症状は改善しません。

きちんと症状にあった施術と患部を助ける筋トレ、そして動いた後にはケアが必要となります。

症状にあった筋トレと施術を行うことで手術は回避でき、日常生活では支障のなく過ごせるようになります。

「いつか治るだろう…」「通うところを変えたら先生に悪い…」と思わずにあなたのために行動をしてください。

適切な対処をすればきっと楽になれますよ…


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