若木骨折とは?子供に多い手首骨折の治癒期間やリハビリを詳しく解説


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成長期の子どもに見られる若木骨折は、親御さんにとっても心配な骨折のひとつかもしれません。

成長期の子どもは身体を動かすスポーツや遊びが楽しく、楽しいあまり無理な動きをしてしまうことも。

今回は「若木骨折とは?子供に多い手首骨折の治癒期間やリハビリを詳しく解説」していきます

院長:伊藤良太
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若木骨折とは?

若木骨折とは、成長期の子どもに起こりやすい骨折のことを言います。

子どもの骨は大人の骨に比べて柔軟性があるため、大人の場合はポキッと折れやすい骨が、子どもは竹がしなるような骨折の状態になるのです。

若木骨折は、比較的若い木の枝を折った際の状態に似ているため、このようなネーミングで呼ばれるようになりました。

若木骨折の起こる原因

若木骨折の起こる原因には、スポーツ時や日常生活の中での転倒や転落が主な原因です。

若木骨折は、転倒や転落時に手をついた際に、手首に強い外力が加わって起こることが多く、手首以外にも

  • 鎖骨
  • 大腿骨

など、あらゆる部位に起こる可能性があります。

若木骨折の診断方法

若木骨折の診断方法には、レントゲンや超音波(エコー)などがあります。

それぞれの診断方法について見ていきましょう。

レントゲン

骨折が疑われる場合には、レントゲン写真を撮影することが一般的な診断方法になっています。

レントゲンの診断では、骨折の変化を撮影した画像の上で判断し、その後に適切な処置を施す流れとなるでしょう。

超音波(エコー)

若木骨折の超音波(エコー)による診断方法は、患部に微弱な超音波を断続的に当てるため、数ミリ単位の異状も見ることができます。

レントゲンには写らない数ミリのものでも見えるのが超音波(エコー)の強みでしょう。

若木骨折の症状

若木骨折の症状には

  • 患部に近い関節がスムーズに動かせなくなる
  • 患部に不自然な盛り上がりがある
  • 患部が腫れていたり、熱感がある

などがあります。

若木骨折は、成人の骨折には見られないような特徴を有しているため、お子さんの異変に気付いた時点で早めに先生に見てもらいましょう。

手首の若木骨折の疑問アレコレ

手首の若木骨折の疑問にお答えします。

完治までの治癒期間

子どもの手首の若木骨折は、比較的早いスピードで骨が融合していきます。

大人の骨折は程度によりますが、完治(以前のように動けるまで)まで3ヶ月以上の治癒期間がかかることもめずらしくはありません。

子どもの手首の若木骨折の場合は、2~3週程度で治癒されやすく、この理由には、

  • 完全に折れていない(ヒビがないことも)
  • 骨の癒合が早い

ためです。

また、成長期にある子どもの骨は、成長期が終わるまでにしっかりと経過を観察しておく必要があります。

その理由は、若木骨折によってしなってしまった骨が、部位によっては過度に成長して長くなることがあるためです。

若木骨折の治療を早い段階で行っていたとしても、長期的にサポート・フォローを受けた方が良いでしょう。

リハビリ

手首の若木骨折には、適切な整復・固定後、患部の状態をみながらリハビリを開始します

リハビリが遅れてしまうと、たとえ子供であっても患部周辺の関節や筋肉の機能が十分に回復できないリスクもゼロではありません。

先生の指導・アドバイスに従いながら、継続的なリハビリを行いましょう

子どもの若木骨折には、患部を一定期間動かすことができないため、

  • 患部周辺の筋肉量が減る
  • 関節の動きが固まり、動きにくくなる

ことがあります。

若木骨折からのリハビリは、

  • 落ちた筋力回復
  • 関節のスムーズな動きの回復
  • 患部をかばった動きがない

となると初めて【完治】と言えるでしょう。

早く治すために

子どもの若木骨折を早く治すためには、リハビリの他にも、

  • 適切な患部の固定と適切な固定期間
  • 甘いものを食べすぎない

などが必要になります。

若木骨折の患部が大きく腫れている場合は、まくらやクッションを用いて患部を高い位置に置くと、腫れによるむくみのケアにも役立ちます。

また、自宅で患部を固定する際には、

  • 末端の指先の色が悪くなっていないか?
  • 指先や手首が動かしにくくなっていないか?

を確認し、適切な固定力を維持しましょう。

骨折を早く治すにはこちらの記事をご覧ください。

手や足の骨折を早く治す方法は?骨の回復を早める秘訣を教えます

保険の適応

若木骨折は公的医療保険が適用になり、医療機関を受診した場合は

  • ある年齢までは窓口負担がゼロ
    ※宮城県白石市では15歳まで窓口負担なし

となります。

自己負担割合や年齢など、その他は都道府県・市町村などの各地方自治体によって違いますので調べてみてくださいね。

若木骨折はいつまで起こるのか?

若木骨折は一般的に骨の成長が完了するまでの期間に起こり、新生児の女子・男子では若木骨折が起こりやすい年代に違いがあります。

  • 女子の場合:14~15歳
  • 男子の場合:16~17歳

あくまでも目安ですし、中学生くらいになると若木骨折よりもヒビや完全に折れてしまうことの方が多くなるでしょう。

【まとめ】転んだり、ぶつけて痛かったら病院へ

成長期の子どもは、高いところにのぼって遊んだり、大人ではしないことも多くするため、目を離さないことが若木骨折を未然に防ぐポイントになります。

転倒や転落などでぶつかった患部に痛みを感じたら、早めに先生に見てもらい、適切な処置を受けましょう。

子供の場合は身体に何かしらの異変があると隠さずに出てしまうもの。

日頃からお子さんの様子を見て、異変を見逃さないようにしましょう。


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