椎間板ヘルニアは手術で治すべき!?失敗例や保険など詳しく解説!


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背骨と背骨の間でクッションの役割を果たしている椎間板。

その椎間板の中にある髄核(ずいかく)という組織が飛び出して神経を圧迫するのが椎間板ヘルニアです。

椎間板ヘルニアは、腰や足の痛みといった症状の他に、しびれを感じることもあります。

症状が進行すると日常生活に支障をきたしてしまうので、手術での治療が行われることも。

今回は、椎間板ヘルニアの手術方法や手術後の生活、失敗例や保険など詳しくについて解説します。

院長:伊藤良太
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椎間板ヘルニアの手術方法とは

椎間板ヘルニアの手術方法は主に以下の3種類です。

  • 椎間板切除(せつじょ)術(LOVE法)
  • 椎間板摘出術(MD法、MED法、PELD法)
  • 経皮(けいひ)的椎間板減圧術(PLDD法)

これまでは、ヘルニアを起こしている椎間板を切って神経の圧迫を取り除くLOVE法が最も行われていました。

メスで切る範囲が広く感染症などのリスクが高いというのがデメリットでしたが、そこで最近主流となってきたのが、内視鏡や顕微鏡を使った椎間板摘出法です。

この手術方法は、内視鏡や顕微鏡を使ってヘルニア部分だけを取り除くため切開範囲が狭く、LOVE法と比べて手術時間や入院期間が短いのが特徴となっています。

そして、軽度の椎間板ヘルニアに適応されることが多いのがPLDD法です。

切らずに針を用いて背中からアプローチする方法で、体への負担が少なく感染症などのリスクも低くなります。

しかし、重度のヘルニアは対象外となるのがデメリットでしょう。

椎間板ヘルニア手術の費用と保険

椎間板ヘルニアの手術費用は術式や手術を行う病院によって異なるので、ここでは費用相場をご紹介しますが、詳しくは病院に確認してください。

・MED法:250,000~300,000円
・FED法:200,000~250,000円
・PLDD法:350,000~400,000円

ここで気になるのが「椎間板ヘルニアの手術は保険が適用されるのか否か」かと思います。

椎間板切除術や椎間板摘出術は保険が適用されますが、PLDD法は保険適用外なので手術費用は自己負担となりますのでお見知りおきください。

椎間板ヘルニア手術の失敗例

椎間板ヘルニアの手術は失敗が多いと聞いたことがある方もいると思います。

では、失敗と言われるケースにはどのようなものがあるのでしょうか。

・症状が残った
・手術後またすぐに症状が再発した

このようなケースが失敗例として言われています。

とくに手術後に腰痛を訴える人が多いですが、そもそもその腰痛は椎間板ヘルニアが原因で起こっているものではない場合があります。

そのため、椎間板ヘルニアの手術をしても腰痛が治らず手術失敗と言われることが多いのです。

その原因と考えられるのは… こちらもご覧ください。

腰痛は接・整骨院?整形外科?整体?治療法やそれぞれの違いを解説

筋肉の硬さは病院では見られていません。

椎間板ヘルニア手術後の生活

椎間板ヘルニアの手術をするにあたって、仕事復帰や運動開始までの期間が気になるかと思います。

手術方法によって入院期間などは異なりますが、椎間板ヘルニアは比較的手術からの回復が早いと言われています。

それでは、入院期間・仕事復帰・運動開始の時期に分けて、術後の生活を見ていきましょう。

入院期間

手術方法別で見た入院期間の目安は…

・MED法:4~7日
・FED法:2~3日
・PLDD法:半日~1泊

LOVE法:3週間程度

このように、早くて手術当日には退院できるものと、退院までに約1か月かかるものがあり、PLDD法は切開しないので手術後数時間安静にして早ければ当日に退院できます。

一方LOVE法は切開するので、傷口が安定するまでは基本的に入院して状態を観察します。

MED法やFED法は全身麻酔を打って切開しますが、内視鏡や顕微鏡を使うことによって入院期間の短縮が可能です。

入院期間中は基本的に安静にして過ごしますが、入院期間が長い場合などはリハビリやトレーニングを行うことも。

仕事復帰

入院期間が終わると自宅に帰ることができますが、抜糸までは安静にして過ごします。

仕事復帰は、事務職などあまり体を動かさない職種であれば手術から7~10日程度、力仕事など体を動かす職種の場合は手術から3~4週間程度で可能になります。

ただしこれも手術方法によって時期が異なるので、必ず担当の医師に確認しましょう。

運動

運動は、基本的に医師から許可が下りたら可能となりますが、激しい運動は最低でも手術から3~4週間は避けるようにしてください。

とくにLOVE法などで広く切開した場合は、手術から2~3か月程度は激しい運動を控えた方がいいでしょう。

ただし、手術から数週間ずっと安静にしていると全身の筋肉が衰えてしまいます。

そのため、傷口の痛みが治まり医師から運動の許可が下りたら、軽い運動から始めましょう。

傷口が広がるようなストレッチなどは避け、ウォーキングなど傷口に負担がかからない運動がおすすめです。

椎間板ヘルニアの名医を見つけるには

あなたはいつもどのように通う病院を選んでいますか?

近所の人の口コミ、ネット、テレビなど情報源はたくさんありますが、その人にとっては良い病院でしっかり治してくれる医者でも、あなたにとっては適していないかもしれません。

たとえば、テレビや雑誌で「○○大学病院○○医師」などの肩書きを見ると、有名な先生だから何でも治してくれると思いがちです。

しかし、医師によって得意分野が異なるので、どんな疾患でも治せるわけではありません。

つまり、椎間板ヘルニアであれば椎間板ヘルニアの治療経験、手術経験が豊富な医師を探す必要があります。

椎間板ヘルニア手術のリスクと後遺症

椎間板ヘルニアの手術がLOVE法から椎間板摘出術に移り変わったことで手術のリスクが低くなりましたが、それでも全くリスクがないというわけではありません。

椎間板ヘルニアの手術は神経を触るので、神経を刺激することによって手術後にしびれや痛みが強くなる可能性があり、そして手術中に合併症を起こすこともないわけではありません。

後遺症の心配はあまりありませんが、足のしびれや腰の痛みが少し残るという人もいます。

ただ、手術前より症状が強くなることは稀なので、手術によって歩けなくなったり動けなくなることはありません。

椎間板ヘルニアでやってはいけないこと

椎間板は、ねじる動作や曲げる動作に弱いと考えられています。

そのため、椎間板ヘルニアが疑われる場合は体をねじったり曲げたりするのは避けましょう。

とくに、いきなり重いものを持ち上げたり長時間同じ姿勢で座っていると、症状が悪化する可能性があります。

理想論にはなりますが、出来るだけ腰に負担がかからないように生活しましょう。

椎間板ヘルニアを再発しないために

椎間板ヘルニアの再発を防止するには、下半身を中心に筋力を強化し、体重を増やし過ぎないようにしたいものです。

太りすぎると体への負担が大きくなり、筋肉がないと正しい姿勢を維持できず椎間板に負荷がかかりやすくなります。

また、日常生活でも腰に負担がかかるような動きをなるべく避けることが大切です。


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