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公開日:2020年7月7日

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本日は鵞足炎についての原因や症状、治療方法、そしてご自身で出来るリハビリ方法をお伝えいたします。

鵞足炎とは?

鵞足炎とは【骨盤から膝につく4つの筋肉(半腱様筋腱・半膜様筋腱・薄筋腱・縫工筋腱)が付いている膝関節内側の炎症】により痛みを生じさせるスポーツ障害のことをいいます。

鵞足炎の位置

鵞足炎の位置

鵞足炎(鵞足滑液包炎)を招く筋肉とは?

鵞足炎を招く4つの筋肉は、歩く・走るなどの膝を上げた時に最も働く筋肉で、運動だけでなく、日常的にも常に使われているところになります。

立って生活していると休む時はないということなのです。

鵞足炎の症状

鵞足炎の症状は、

・膝を曲げると痛い
・歩く、しゃがむと痛い
・階段の上り下りが痛い
・運動後、特に膝の曲げ伸ばしが痛い
・重度になるとじっとしていても痛い…

という症状を感じます。

膝が常に痛いとなるとかなりの精神的苦痛が予想されますよね。

鵞足炎になる要因

鵞足炎になってしまう要因となどのようなものがあるのでしょうか?

一つひとつみていきましょう!

ウォーミングアップ不足

動く前にウォーミングアップをすることは基本中の基本なのですが、時間がないとついつい短めになってしまうもの。

ウォーミングアップ不足の状態では、筋肉の柔軟性が低下したままとなっています。

そのような状態で運動をしてしまうと、緊張が強いまま動くことになり滑らかな動きとならずに摩擦が強くなってしまうのです。

大人は筋肉の柔軟性が低下していますので、とくにウォーミングアップを行うことがケガ予防として大切です。

膝の向き

膝の向きと筋肉の付いている部分の関係がとても強いこの鵞足炎。

膝の向きを変えるだけで劇的に変化することもあります。

こんな言葉を聞いたことはあるでしょうか?

【ニーイントゥアウト】

膝が内側に入り、つま先は外側に向かっている状態のことを言います。

ニーイントゥアウト

こうなることで、膝の内側につく4つの筋肉の腱が歩く・走るの動作時に摩擦を生じさせ、炎症を招くことになるのです。

バスケットや陸上、サッカーなどのようにジャンプやダッシュが多い競技に多く、急停止や急加速するような動作ではかなりの負担となります。

現場で感じる印象としては、運動を始めて間もない小・中学生、細身の女の子が多いです。

指導者はニーイントゥアウトにならないような練習メニューを組み込んであげられると理想です。

日本代表女子サッカーでは一時期、膝の内側の靱帯を負傷することが多く、負傷の原因を検証した結果ニーイントゥアウトが原因だったことが判明。

動作を改善・トレーニングしたことにより、負傷する選手が少なくなりました。

膝の向きひとつでケガは予防できるのです。

足の着き方

足の着き方は膝にも影響を与えます。

足を家で例えると【基礎】の部分となります。

その基礎が揺らぐとどうなるでしょう。

上の部分が不安定になりますよね?

身体でこの現象が起こると、足という基礎の不安定さにより膝が内側に入りやすくなるのです。

過回内の足の着き方になると重心が内側になり、重心が内側になることで膝も内側に入り、摩擦を強くしてしまいます。

その動きが継続的に続くことで炎症症状が生じやすくなり、痛みとなって現れてくるのです。

偏平足も足が内側に付きやすいので、同じように膝が内側に入りやすくなってしまいます。

過回内、扁平足にニーイントゥアウトが加わるとさらに膝への負担となるのです。

オーバートレーニング

過度なトレーニングやケア不足により筋肉内に疲労物質が溜まると筋肉の柔軟性は低下します。

すると筋肉は硬くなると同時に、筋肉と骨をつなぐ腱はつねに引っ張られる状態になり膝の内側への摩擦を強くしてしまいます。

ウォーミングアップ不足と同じような現象が患部では起こるのです。

でもここで一つ大きな違いがあります。

ウォーミングアップ不足の場合は、動きを継続することにより筋肉の柔軟性は向上していくのですが、疲労により硬くなってしまった筋肉では、動きを続けることでかえって痛みなどの症状を強くしてしまうことになるのです。

きちんとした準備とケアが必要なのです。

鵞足炎のテスト方法

画像による診断は特になく、問診と動作の確認により診断することが可能です。

動作ではしゃがむ、立って膝を曲げて膝の内側に痛みを感じた時には鵞足炎と判断して良いでしょう。

ですが、細かなところまで見える超音波(エコー)で患部をみると、細かく骨の表面に傷がついているのがお分かりでしょうか?

レントゲンではみえませんが実はこのように骨の表面である骨膜には何かしらの損傷があるということなのです。

これでは痛みや炎症が起こるのも納得ですよね。

鵞足炎と間違いやすい症状

鵞足炎と近い個所で起きやすい疲労骨折は、症状だけでの識別は難しいのですが、レントゲンにより比較的簡単に見分けることができます。

エコーではレントゲンより、さら小さい骨の損傷もみることができます。

骨の表面がギザギザして傷ついている

そして、とても近い個所として内側側副靱帯の損傷の疑うこともあります。

鵞足炎と内側側副靱帯損傷の違いを見分けるには「膝関節外反ストレス」という検査で見分けることができます。

矢印の方向に同時にゆっくり力を加えて内側が痛い時には、内側側副靱帯の損傷が疑われる

歩いたり膝を曲げると痛い、または違和感を感じる症状として半月板の損傷もあります。

痛めた原因により識別はだいたいは可能ですが、良くなるまでの期間を短くする意味でもはっきりと判断が出来ない場合には、きちんとMRIにて詳しく患部を診てもらう必要があるでしょう。

注射やシップの効果

病院を受診をすると注射やシップでの治療となりますが、持続する効果は残念ながら一時的となってしまいます。

注射や薬というのは《今感じている症状を楽にするのが目的であって、根本的なアプローチにはならない》のです。

「試合にどうしても出たい!」という場合にはとても効果的ですが、継続での治療となると適切とは言えないでしょう。

ドクターも同じことを言っています。

湿布は患部を触ってみて熱がある時や腫れている時にはとても効果的ですが、継続して使用するとヒフが荒れことにもなりますので、その場しのぎ、くらいの認識で使うことをオススメします。

湿布だけで治ってたらもっと整形の患者さんが減ってもよさそうではありませんか?( `ー´)ノ

鵞足炎の治療法

さて、それぞれの治療法についてとなります。

アイシング

症状が出てしまったときの治療の第一歩として、炎症を抑える目的であるアイシングはとても重要です。

運動終了時から7分以内に行うことで、炎症物質を最も抑えることになります。

野球の投手がすぐにベンチに下がり、次に出てきたときには肩周りが大きくなっている場面はテレビで見たことはありませんか?

投球後すぐに適切なアイシングを行うことで炎症や疲労物質の分泌を最小限に抑える役割があるのです。

炎症・疲労物質を最小限にすることで痛みはもちろん、腫れや熱を最小限に抑えることとなります。

症状を最小限にすること時点で、治療はすでに始まっているのです。

ストレッチ

筋肉の張りがあることで筋肉と骨を繋ぐ腱が引っ張られ、さらに動きによって膝の内側の摩擦が生じます。

運動するうえでも筋肉の柔軟性は重要ですので、普段からのストレッチも欠かさず行うと良いでしょう。

ストレッチの方法ですが「伸脚」の姿勢でつま先の角度を変えるだけで伸びる筋肉を変えることができます。

つま先を上に向けると太ももが伸びる

つま先を内側に倒すと太ももの内側が伸びる

最初は天井に向けて、次第に床に近づけるように内側に倒していきましょう。

太ももの内側が伸びる感覚があれば成功です♪

筋肉を緩める

セルフで筋肉を緩める方法です。

ラインを引いてある太ももの裏の内側を上から触れてみましょう。

お尻の骨から痛いところに向かって

硬いところ、張っているところがあるかと思います。

硬い、または張っているところを痛みを感じない程度に押したまま膝の曲げ伸ばしをしましょう。

 

押したまま膝を曲げ伸ばし

すると硬くなったり柔らかくなったりします。

何回も行うことで押してた個所の筋肉が次第に柔らかくなり、押しても痛くなくなったり、硬いところが柔らかくなったら場所を移動しましょう。

強く押し過ぎると筋肉痛になってしまうので、《少し痛い程度》で行ってくださいネ!

テーピング

テーピングの貼り方には2種類あります。

筋肉沿いに貼る方法と、ニーイントゥアウトになりにくくする貼り方です。

まずは筋肉沿いの貼り方ですが、太ももの裏から痛みのある膝の内側に向かって貼りましょう。

筋肉に沿っての貼り方

貼る姿勢は座って膝を曲げた状態で貼ると良いでしょう。

引っぱりすぎず、筋肉の上に《乗せる》ように貼ることで、ヒフへの刺激も最小限となります。

引っぱりすぎると水ぶくれができますので注意です( `ー´)ノ

ニーイントゥアウトの貼り方は、膝を外側にするイメージで貼ります。

膝が内側に入りにくくする貼り方

姿勢は立って軽く膝を曲げた状態となります。

ここでのポイントは、膝の内側を少しだけ外に引っ張ることです。

全体的に引っ張ると水ぶくれができますので、引っぱるのは膝の内側だけにしてください☆

鵞足炎に効果のあるツボ

・曲泉(きょくせん)

膝を曲げ、内側のくぼんだ所になります。

・委中

膝の後ろにある線の真ん中になります。

委中と曲泉のツボ

・内膝眼

膝を曲げた時に出来るお皿の下のくぼんだところになります。

内膝眼のツボ

・陰陵泉

膝の内側の骨と骨の際(黒い横線)から指4本ほど下になります。

陰陵泉のツボ

それぞれのツボを押すと痛みを感じますので、そのツボを押しながら膝を曲げ伸ばししてみましょう。

何度か膝を曲げ伸ばししていくと、押している痛みも軽くなっていきます。

押し過ぎると内出血を起こすことにもなりますので、押しすぎず加減して、短時間にたくさん多く行うのではなく少し時間をあけて定期的に行ってみてください!(^^)!

リハビリによるアプローチ

太ももの裏側と内側の筋肉を鍛えることでフォームの修正にも繋がりますので筋力トレーニングはとても効果的です。

筋肉名では「内転筋・半膜様筋・半腱様筋・薄筋」となります。

・あおむけでお尻を上げる→半膜様筋・半腱様筋・薄筋を鍛える

右足だけでお尻を上げる

・横向きに寝て、膝を少しだけ曲げたまま脚を上下します→内転筋を鍛える

内転筋のトレーニング

※行っている間、肘以外は床につきません。

この時、膝は少し曲げることでフォームは崩れにくく内転筋に効きやすくなります。

インソール

インソールの役割はX脚だったり、足の着き方がよくないことで膝が内側に入ってしまうのを抑制してくれます。

私の右足首ですが、うちくるぶしが内側に入っているのがわかるでしょうか。
(※左は正常な付き方です。)

左が正常、右は過内反。

このような着き方になると膝が内側に入り、ランニングやジャンプ動作により摩擦が生じ、次第に痛みや炎症を起こしてしまいます。

膝や足首が内側に入らないようにするのがインソールです。

トレーニングのよって足の着き方を変えるのはおそらく無理でしょう。

手軽に、しかも効果的に足の着き方を変える方法としてはインソールを強くオススメします。

治るまでの期間の目安

治るまでの目安は人それぞれですが、当院の患者さんを例にお伝えしていきます。

《痛みはあるものの痛みを気にせずに動ける》症状なら、1週間もあれば試合に出られるほど痛みは無くなるでしょう。

《我慢すれば動けるけど、なるべくならジャンプやしゃがみ動作はしたくない》という症状になると、2週間は期間を要した方がいいでしょう。

《歩くのも痛い》では焦らずに3週間ほどをあえて要し、じっくり治すと良いでしょう。

鵞足炎の再発防止のための対策

再発防止には「鵞足炎になる要因」の要素を無くすことです。

ウォーミングアップは十分に行う

少し汗ばむ程度まで身体を温めると良いですね!

ウォーミングアップと同時に柔軟性も高めることで、さらにケガの防止となります。

ニーイントゥアウトを防ぐ

フォームの改造は時間のかかるものですが、パフォーマンスアップやケガの防止にもなりますので、冬の身体づくりの間にきちんと治した方が良いでしょう。

足の着き方

これはインソールに頼ることが最も簡単で、即効性を感じることができます。

フォームの改造はできても、足の着き方まで修正するのには本人と指導者の根気が必要となります。

同時に、学生選手は練習時間や活動期間も考慮すると、足の着き方だけに時間を費やすことは非常に難しいでしょう。

オーバーワークを防ぐ

【練習時間が長い=強く、うまくなる】ではありません。

最も練習に求めなければいけないのは【練習の質】です。

疲れたままの練習ではケガのリスクも高まりますので、積極的休養日を取り入れ、試合から逆算して日々の練習メニューを作成すべきでしょう。

根性論は時代遅れです。

まとめ:鵞足炎の原因・症状・治療方法を理解しましょう

鵞足炎とは、様々な要因が関わって起きる障害ということを知っていただけたかと思います。

膝の内側が痛い時には一度、練習内容やフォームを見直してみてはいかがでしょうか?

正しい知識と理解で早期に復帰できるよう、痛みを感じた時にはしっかりと治すことを一番にリハビリや補強を行ってくださいネ!

 

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仙南 白石接骨院いとう(院長:伊藤良太)
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